電通が発表した「消費者が選んだ 2005 年の話題・注目商品のベスト 10 」には、携帯型デジタルオーディオプレーヤーや愛知万博と並んで食品としては寒天が選ばれていた。さて、 2006 年はどのような食品がヒットするのだろうか。
■賢い消費が昨年の食品消費トレンド
電通は昨年の消費傾向について“華”“連”“賢”“熟”“異”の5つのトレンドがあると分析し、全体を総括するキーワードは「消費快盛 〜旺盛でポジティブな消費意欲の回復へ〜」と表現した。この“消費快盛”は、好調な企業業績を背景として株価が上昇し、雇用環境の改善が見られるなどプラスの連鎖が生まれ、消費回復への追い風が吹き始めた昨年の状況を示したものだ。
5つのトレンドのうち、食品に一番関連するのは、消費や生活でのムダやリスクを軽減することを示した“賢”だろう。その中身は LOHAS とメリハリ消費に大別され、LOHAS的な食品としては、自然の恵みで食物繊維やミネラルがたっぷり入っている“寒天”や、もともと体にある生体成分を補充する“コエンザイムQ 10 ”が、メリハリ消費としては“第三のビール”がヒット商品として取り上げられていた。
LOHAS( ロハス: Lifestyles Of Health And Sustainability) は、“健康と環境を重視するライフスタイル”を意味する言葉で、米国ではマーケティグ分野の専門用語でしかないが、日本では取り上げた雑誌が完売するなど、おしゃれなイメージと共に一部の消費者に浸透し始めた。また、恵比寿三越が昨年 10 月 28 日から 11 月 3 日まで食品販売を中心とした“ロハスウィーク”を開催したように流通業者も本格的な取組みを見せている。雑穀関連市場が LOHAS ブームの後押しで前年比5割増と市場拡大するなど、食品業界に対する LOHAS の効果は大きい。 LOHAS がキーワードとして確立・定着するか注目していきたい。
■今年のヒット商品は
さて、今年はどんな商品が注目されるのだろうか。電通の“賢”に関する今年のヒット予報で取り上げられたのは、“デザイナーズロハス”、“ゲルマバス ( 家庭でゲルマニウム温浴 ) ”、“木の素材の物”といったものだ。食品に関するものでは、“ビオ・ワイン”、“野菜カクテル”、“国産バナナ”が上げられていた。何故、と思うものも入っているが、全て LOHAS 的な商品が並んでいるのが特徴だろう。年初めにあたり、皆さんも、消費や生活でのムダやリスクを軽減するという消費のトレンドに当てはまる自社商品を考えてみてはどうだろうか。
(2006 年 1 月 富士通総研 田中秀樹)
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