水着姿でビーチにいる人のコレステロール値が数字で表示されるテレビCMをみてドキッとした人もいるだろう。健康意識の高まりから健康状態を示す数値に敏感な人が増えており、これに応えるように食品のカロリーや成分表示も当たり前のものとなっている。
■マクドナルドがハンバーガーの包み紙にカロリー表示を
米マクドナルドは、ハンバーガーやフライドポテトの包み紙や箱にカロリー、タンパク質、脂肪分などを印刷すると先ごろ発表した。このような情報はマクドナルドのホームページ上で既に掲載されているものだが、包み紙に表示することで、より消費者の目に付きやすくなる。今年の2月に冬季オリンピックが開催されるトリノでお披露目し、その後、北米、欧州、アジア各地に広げ、年末には 2 万以上の店で新しい包み紙を採用する予定だ。
個別商品のカロリー表示だけでなく、カフェテリア方式のレストランで複数の料理を選んだ時でもカロリー合計が表示される仕組みもある。富士通やオムロンは、非接触 IC タグが貼られた皿やグラスを使って、カフェテリア方式のレジ業務を効率化するシステムを販売している。このシステムを使うと、瞬時に合計金額が計算できるだけでなく、カロリーの合計や栄養成分の数量も計算でき、 ID カードと組み合わせた健康管理も可能だ。大手広告代理店の社内食堂などで利用されている。
マクドナルドや社内食堂のカロリー表示は標準値を示したものだ。メニューに表示されているカロリーと実際のカロリーが異なっていたために、糖尿病で食事制限していた人がフライドポテトを食べたら体調が悪化したというニュースが以前あった。同じ食品でも、食材の生育環境や、その時の調理方法によって実際のカロリーは異なるからだ。個々の食品のカロリーを正確に測定するには、食材を分解して化学分析しなければならない。
株式会社ジョイ・ワールド・パシフィックは、近赤外線分光分析法を使って食材を分解しなくてもカロリーが測定できる「カロリーアンサー」を開発した。まだ試作の域を出ないので高価な機械だが、今後開発が進んで価格が安くなれば、食事するたびに実際のカロリーを測定する人が出てくるかもしれない。
■カロリー表示にはプラスの心理的効果も
カロリー表示は、ダイエットのためにカロリーを気にしている人や、生活習慣病の人には大切な情報だ。ただ、カロリーが表示されているために購入をあきらめてしまうマイナスの効果を懸念する人もいるだろう。しかし、カロリーが低い弁当を買う時、「まだカロリーに余裕があるからもう一品食べても大丈夫」と考える、数字で示されているが故の心理的な効果もある。低カロリーとともに、このカロリーならもうちょっと食べても大丈夫と思わせるサイドメニューやデザートの開発が重要になるかもしれない。
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