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キーワード&データから解く 〜食品マーケティングの成功法則

第10
消費者意識の変化をビジネスに結びつける:ソトアサを狙え」

“ソトアサ族”という言葉を聞いたことがあるだろうか。ソトアサ族とは自宅外で朝食をとる人達のことを指す言葉だ。今、ソトアサ族を狙った食品マーケティングが盛んになっている。


■増加の背景には若者の健康志向

自宅外の朝食といえば、吉野家の朝定食や、マクドナルドの朝マックが古くから定番だったが、最近ではレストランなども力を入れ始めている。青山の老舗イタリアン「リストランテ・サバティーニ」は、イタリアンデリ&カフェ「フレスコ・ジョベントゥ・サバティーニ」をオープンし、朝8時から開店してソトアサ族を取り込もうとしている。また、丸の内にある商業施設オアゾでは、「ソトアサ オアゾ」という名づけた朝食ごはんスタンプラリーを実施して飲食店の利用を促している。

アサヒ飲料が実施した全国9都市の若手会社員 1,200 人を対象に実施したアンケート結果によると、平日に朝食を必ずとる人は半分強に留まるを上回る程度だが、必要だと考えている人は9割を超えている。自宅外で朝食をとる人は、「よくある人 (13.5 % ) 」に「多少ある人 (10.7 % ) 」を加えると2割強となる。中でも、未婚や親と非同居の人のソトアサ比率が高い。ソトアサ族増加の背景には、若者の健康志向の高まりが影響していそうだ。健康のために朝食が必要と考えているが、自分で作るのは面倒なので外食で済ませてしまう。未婚率の上昇も増加の要因になっているのだろう。


■実際はコンビニで買ってオフィスで食べる人が多い

ただ、ソトアサ族のうち実際には外食するのは少数派で、ほとんどの人はコンビニなどで食料を買って会社の自席で食べている人達がほとんどだ。出社したらまずパソコンを起動しメールをチェックしながら朝食を済ませる、そんなシーンが思い浮かぶ。当然、そこを狙った商品開発も盛んになっている。

グリコ乳業は、朝に飲むことを意識して、酸味は生かしつつ苦味を抑えすっきりした味付けにした「朝果汁 100 ピンクグレープフルーツ&アップル」を発売し、好調に売上を伸ばしている。また、ファミリーマートは「朝チョコ習慣!」のキャンペーンを開始した。チョコは若い女性が帰宅時に買うことが多かったが、持ち歩けて一度に食べ切れる小さなサイズで大人向けの味付けにした専用商品「 AWAKE ?」を発売したところ、手軽に糖分を補給したい通勤途上の男性需要を掘り起こすことに成功した。

消費者の生活スタイルや意識は変化している。変化の兆しをつかみ読み取り、そこに響くコンセプトの商品を投入することが重要だ。

( 2005 年7月 富士通総研 田中秀樹)
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