お問い合せ サイトマップ

Home >コラム「キーワード&データから解く」TOP >第20

キーワード&データから解く 〜食品マーケティングの成功法則

第20回 
高齢化で利用増加が期待されるネットスーパーの注意点

ネットスーパーの利用が徐々に増えている。当初、配送料がネックで利用は増えないのでは、と懸念する声も聞かれたが、大手スーパーは対象地域を拡大してネットスーパーに力を入れ始めた。この背景には高齢化による利用増加への期待があるようだ。

■西友は対象店舗を 30 店に拡大

ネットスーパーとは、会員がホームページから注文すると、店頭の商品をピックアップして配達してくれるサービスのことだ。送料が必要だが一定額以上を注文すると無料で配達してくれるスーパーもある。生活協同組合や食材宅配サービスと比べ、注文した商品が数時間から半日程度で配達される、食品・雑貨類を中心にスーパーの店頭で販売されている商品が同じ価格で購入できる、というメリットがある。

先行しているのは、 2000 年 5 月からサービスしている「西友ネットスーパー」だ。最短 3 時間で配送という即日サービスを売りに約 7 万 8,000 人の会員を獲得している。黒字化していない模様だが、先行メリットを生かして売上拡大を狙っており、システムの処理能力を 5 倍以上に増やし、携帯電話からも注文できる仕組みを用意して、 5 月から対象店舗を 22 店から 30 店に拡大した。

イトーヨーカ堂も 2001 年 3 月から東京の葛西店でネットスーパー「アイワイネット」をサービスしている。まだ実験的な位置付けだが、スタート当初に比べて受注件数が順調に伸びているため、今年 4 月にオープンした亀有店でもサービスを行うなど、対象店舗を 4 店舗に増やしている。

ネットスーパーは、ペットボトル飲料やお米などの重たい商品の注文が多く、子育てで家を出られない主婦や高齢者の利用が多い。近くの商店街が潰れ、郊外のショッピングセンターで買い物せざるを得ない地域も増えており、車の運転が出来ない高齢者などの食品配達ニーズは高く、今後ますますネットスーパー利用は増えそうだ。ただ、ネットに慣れている若い主婦層と高齢者ではサービスを変える必要があるだろう。

■“配達”ではなく“御用聞き”で高齢者の利用を増やす

三重県に本社を置くスーパーサンシの「安心クラブ」は高齢者をターゲットとした食品の配達サービスだ。ネットスーパーと同様に注文を受けて店頭の商品を配達するが、その注文方法は異なる。客からの注文を待つのではなく、店が定期的に会員に電話をかけて注文を受ける御用聞きスタイルだ。注文時には、食品以外の屋根の修繕手配や旅行パンフなどを届ける相談にものっており、店頭商品以外の販売機会も広がっているという。商品を届けた帰りには、資源ゴミを回収するサービスも行い、重たい荷物を運ぶ高齢者の手間を減らしている。

スーパーサンシのサービスは、スーパーが商品を配達する、という発想ではなく、高齢者がどんなことを望んでいるのかを考えた結果、出来たものだろう。新サービスを開発する上ではターゲットのニーズを考え抜くことが重要だ。

( 2006 年 6 月 富士通総研 田中秀樹)
≫プロフィール
Home
HACCP99.comは、株式会社芦田工務店が運営する情報提供サイトです。
株式会社芦田工務店  http://www.e-ashida.jp
Copyright 2004 Ashida Construction Inc. All rights reserved.