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キーワード&データから解く 〜食品マーケティングの成功法則

第22回 
外食チェーンでのサラダ人気

ハンバーガーが主力の日本マクドナルドがサラダに力を入れだした。同社以外でもサラダに力を入れる外食チェーンが増えている。サラダ人気の背景には何があるのだろうか。

■「サラダマック」が客単価向上に貢献

日本フードサービス協会の発表によると、 6 月の外食の既存店売上高は前年同月を 0.4 %上回って 4 ヶ月連続のプラスとなった。ファミリーレストランが 2.2 %減と振るわなかったのに対しファーストフードチェーンは好調で、売上高が 3.8 %増、客単価も 3.3 %増 ( 前年同月比 ) となっている。中でも日本マクドナルドの既存店売上高は絶好調といってもよく、前年同月比 11.6 %増を記録した。この売上増の理由は“サラダ効果”だ。

日本マクドナルドは 5 月から「サラダマック」シリーズを発売した。野菜サラダにグリルチキンなどを載せた、中心メニューの「サラダディッシュ」の価格は 490 円で、単品としては同社のメニューの中で最も高い。それでも滑り出しは順調で販売数量は当初の想定を上回っているという。同社は昨年「百円マック」を開始し、客数は伸びたが客単価が大幅に下落したという課題を抱えていた。今回のサラダマック効果により、客単価を百円マック以前に戻し、客数を増やすことに成功したという。

日本マクドナルドだけでなく、他の外食チェーンでもサラダメニューに力を入れている。最近人気メニューとなっているのは「コブサラダ」だ。コブサラダとは、ハリウッドのレストラン・オーナーのボブ・コブ氏が 1935 年に常連客向けに作ったのが始まりとされる、魚介類や肉を使った具沢山のサラダのことだ。量が多いのでサイドメニューではなく主食として利用する女性も多い。米国ではコブサラダ用に決まったドレッシングがあるわけではないが、キユーピーがスパイシーな味付けの専用ドレッシングを開発して普及に力を入れていることもあり、ファミリーレストランや居酒屋チェーンでのメニュー採用が進んでいる。

■生野菜メニューはオペレーション力が試される

消費者の健康志向の高まりもあり、サラダ人気は今後も衰えることはないだろう。ただ、消費者に人気があっても、サラダは運営側には課題が多い。サラダは生野菜などの原材料が高いため商品単価は高いが利益率は高いわけではない。日本マクドナルドでは、客単価向上効果と同時に、利益ではなく、健康に意識の高い母親に対して同社の“高カロリー”というイメージを払拭する役割もあるようだ。

また、生野菜は天候などの要因で市場価格が大幅に変動するし、全体での鮮度管理や廃棄管理も重要になってくる。サラダメニューの強化は、外食チェーンの調達力と同時にどれだけロスを減らせるかというオペレーション力を試されることになる。

( 2006 年 8 月 富士通総研 田中秀樹)
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