お問い合せ サイトマップ

Home >コラム「キーワード&データから解く」TOP >第24

キーワード&データから解く 〜食品マーケティングの成功法則

第24回 
“男おやつ”の心理を突いた新たな販売方法

おやつを勤務中に食べるのは女性だけ、という考え方は古いようだ。先日発表された調査結果によると、勤務中にオフィスでおやつを食べるビジネスマンは約 9 割に達していた。今回は、そんなオフィスの「男おやつ」事情を紹介しよう。

■ほっと一息は缶コーヒーよりチョコレートで

今年の 7 月に首都圏の 20 〜 50 代のビジネスマン 1,000 人を対象とした、勤務時間中のおやつの摂取状況調査によると、勤務中におやつを食べるビジネスマンは 89.4 %に達し、「男おやつ」が広く一般化していることが明らかになった。その頻度は、週 2 〜 3 回が一番多く (36.5 % ) 、毎日 (28.7 % ) と合わせると半数以上が週に 2 〜 3 回以上食べていることになる。「男おやつ」は思った以上に定着しているようだ。

食べるお菓子の種類は、チョコレート (62.2 % ) 、せんべい (49.1 % ) 、クッキー・ビスケット (46.4 % ) の順だ。ただし年齢により好みが異なり、 20 代はチョコレートが多いが 50 代ではせんべいがトップとなっている。オフィスでおやつを食べる理由は、気分転換をしたいから (60.0 % ) と、空腹がまぎれる・満たされるから (59.7 % ) の二つが圧倒的だ。特に、気分転換は 20 代に多く、仕事に疲れ、ほっと一息つくためにチョコレートを食べる若いビジネスマンの姿がイメージされる。

そんなオフィスの「男おやつ」ニーズを上手く取り込んでいるビジネスがある。江崎グリコの「オフィスグリコ」は、全て 100 円のお菓子が 24 個入った小さな箱をオフィスに配置する「富山の薬屋」方式のビジネスだ。 1999 年に大阪市内のオフィスを対象にしてスタートし、現在では、関東、関西、名古屋、福岡で約 70,000 セットが配置されるようになった。売上規模も 2003 年の 6 億円が 2005 年には 16 億 5000 万円に達する急成長ぶりだ。

■消費者心理を突いた簡単な仕組みと設置場所

「オフィスグリコ」は、自動販売機のような大きな機械ではないのでオフィスの空き机の片隅に置くことができ、受け入れ側の会社の理解も得られやすい。箱には料金入れが付属されているだけで料金を入れなくてもお菓子を出すことはできるが、代金の回収率は 95 %に達するという。オフィスでは同じ職場の人の目があるため、小額を誤魔化す人は少ないという心理を上手く活かした仕組みだ。

利用者の7割は男性だという。ほっと一息のためにわざわざコンビニに行くのは面倒だが、身近にあれば食べたいという「男おやつ派」のビジネスマンを見事に取り込むことに成功したようだ。そもそも「オフィスグリコ」は、オフィスにいる人がリラックスしたいときに食べる商品を、その人の身近にどう用意したらいいかを考え抜いて出来た方法だという。消費者の心理を突いた新たな販売方法の好例だ。

( 2006年 10月 富士通総研 田中秀樹)
≫プロフィール

Home
HACCP99.comは、株式会社芦田工務店が運営する情報提供サイトです。
株式会社芦田工務店  http://www.e-ashida.jp
Copyright 2004 Ashida Construction Inc. All rights reserved.