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キーワード&データから解く 〜食品マーケティングの成功法則

第26回 
2007年のキーワードは抗疲労?

今年の初めに電通のヒット予報を紹介した。なかには野菜カクテルのようにインターネットで検索してもほとんど出てこないキーワードもあったが、ゲルマバスやバナナのようにテレビで取り上げられ話題となったものもある。さて、来年はどんなキーワードが注目されるのだろうか。

■ラブレが 2006 年ヒット商品の6位に

日経トレンディが発表した 2006 年ヒット商品ベスト 30 は、1位が「ニンテンドー DS Lite &鍛脳ゲーム」、2位「軽自動車」、3位「資生堂 TSUBAKI 」となった。食品関連でのランクインには、前回のコラムで紹介した 10 位の「男前豆腐店」や 19 位のマクドナルド「えびフィレオ」のように販売方法の工夫でヒットした商品もあるが、多くは健康志向のトレンドに乗ったものだった。

食品関連で最上位になったのは6位の「植物性乳酸菌ラブレ」だ。整腸作用を訴え発売開始と同時に品切れとなる大ヒットとなった。 13 位の「ハイカカオチョコレート」はポリフェノールのダイエット効果がヒットの理由だ。カカオ含有率の高さを示す数字が店頭にあふれ、女性だけでなく健康を気にする男性にまで購買層を広げた。 26 位のサントリー「黒烏龍茶」は脂肪吸収が特徴のトクホでメタボリック症候群を気にする中年男性の人気を集めている。

今後もこの健康志向は変わらず、 2007 年にはさらなる目玉商品が登場する。日経トレンディのヒット予測ランキングでは「抗疲労トクホ」がトップとなった。特定保健用食品 ( トクホ ) には、整腸、コレステロール、中性脂肪・体脂肪に効果のある商品はあったが、疲労回復効果をうたったものは今まで認められていなかった。しかし、産官学連携の「疲労プロジェクト」から初めて疲労回復を用途とする抗疲労トクホが 2007 年後半に商品化される見込みだ。

■疲労の数値化が新たな市場を作る

疲労プロジェクトの注目点は、疲労度合いを数値化するバイオマーカーを開発したことだ。今まで疲労度は本人の感覚でしか把握できなかったので、疲労回復機能はトクホとして認められなかったが、疲労の数値化がこの壁を破ることになりそうだ。さらに、メタボリック症候群でウエストサイズが話題となったように、分かりやすい数値があるとキーワードが一人歩きしてくれる。もし疲労が簡単に測定できるようになれば、大きな話題となるのは間違いないだろう。

日本健康・栄養食品協会によると、 2005 年度のトクホ市場規模は 6,299 億円で 2003 年比 11.1 %増と伸びている。用途別のシェアでは 2001 年度に 81 %を占めた整腸が 59 %に落ちているのに対し、近年関心が高まった中性脂肪は 4 %から 14 %へと急速に増えている。疲労やストレスを感じる人は多いので、抗疲労トクホが発売されれば中性脂肪以上にシェアを伸ばしそうだ。抗疲労トクホをきっかけとして、 2007 年は様々な抗疲労ビジネスが伸びる年になるかもしれない。

( 2006 年 12 月 富士通総研 田中秀樹)
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