お問い合せ サイトマップ

Home >コラム「キーワード&データから解く」TOP >第35

キーワード&データから解く 〜食品マーケティングの成功法則

第35回 
「ミシュランガイド」上陸に見る評価の影響

レストラン格付けの「ミシュランガイド」東京版が11月に発刊される。同ガイドではレストランの料理が星の数で評価され、最高ランクの3つ星レストランが日本に登場するかが注目されている。今回は格付けなどの評価の影響について考えていこう。

■ミシュランガイドの格付け対象は1300
1900年に発行されたミシュランガイドは、長年欧州20カ国を対象として発行されてきた。ここに来て世界での販売拡大に力を入れ、2005年にニューヨーク版、今年の11月にはロサンゼルス版、ラスベガス版と並んでアジア初となる東京版が発行されることになった。

ミシュランガイドの格付けは、専門の覆面調査員がレストランを訪問して調査する方式だ。東京版の作成にあたっては、既存のガイド情報などを参考にして、すし屋や懐石料理店からフランス料理まで約1300店を抽出し、調査員が週6日間の昼と夜に食べ歩いたという。覆面調査員は合わせて5人で、うち3人は欧州出身の調査員経験者。残りの2人は日本で採用されたが欧州で3ヶ月の研修を受けており、欧米版との評価水準の統一に配慮している。

格付け最高ランクの3つ星は、欧米の2007年版に掲載された全レストラン16,150店のうち56店(約0.3%)しかない貴重なものだ。2つ星以上で売上が増加すると言われており、東京版で複数の星が付いたレストランはメディアで取り上げられ、世界中から客が訪れることになる。ただ、このような集客効果が見込めるのは一部の高級レストランに留まるだろう。ミシュランガイドのように一部のレストランだけを対象としたものでなく、身近な多くの店を格付けするサービスもある。

■13万店を評価するクチコミサービス
カカクコムが運営するレストランのクチコミサイト「食べログ」は、17,500人の一般レビュアーがレストランを星5つで評価するサービスだ。対象となるレストランは一部の高級店やフリーペーパーのような広告費を支払った店ではなく、レビュアーが美味しいと推薦した店が掲載される。9月時点の掲載レストランは13万店以上となっており、日本の飲食店約72万店の2割弱を占めている。このクチコミ情報はユーザーの人気を集めており、7月の月間利用者数は360万人で前年同月比257%の大幅増加となった。

ミシュランガイドのような専門家が評価する仕組みは、基準が均一で客観性は高いがコストがかかるので一部の店しか対象にすることができない。これに対し食べログのような一般の利用者が評価する仕組みは評価情報を安価に集めることができるので多くの店を対象にできる。評価の質に疑問を抱くかもしれないが、「みんなの意見は案外正しい」という書籍が出ているように、多様な意見多く集めることで専門家に匹敵する評価を得られると言われている。レストランだけでなく、このような消費者の評価を集めるCGM(消費者生成メディア)のサービスが色々なカテゴリで出てくることになるだろう。メディアや専門家だけの評価だけでなく一般消費者の声に耳を傾ける必要がある。

( 2007 年 11月 富士通総研 田中秀樹)
≫プロフィール

Home
HACCP99.comは、株式会社芦田工務店が運営する情報提供サイトです。
株式会社芦田工務店  http://www.e-ashida.jp
Copyright 2004 Ashida Construction Inc. All rights reserved.