朝専用という時間軸をコンセプトにした缶コーヒー「ワンダ モーニングショット」は、すっかり定番商品となり、最近では昼専用の「ワンダ アフターショット」も発売された。同社だけでなく、朝や夜といった時間帯を指定した食品の売れ行きが好調だ。
■キユーピーは独身女性の夜遅い食事を狙う
「ワンダ モーニングショット」と同様に朝に着目したのがスターバックスコーヒーだ。同社では開店から午前11時までの時間帯限定で、通常1種類の「本日のコーヒー(ホット)」を2種類に増やし、風味や生産地、ストレートとブレンドなど、タイプの異なる組み合わせで提供している。その日の体調や気分に合ったコーヒーを飲むことで、快適な気分で一日をスタートさせることを狙ったものだ。
キユーピーは夜9時以降を狙い、レトルトスープの「ホッとタイム」を発売した。ターゲットは働く独身女性だ。独身女性は残業をして帰ることが多く、約3割は夜9時以降に食事を取るというデータもある。そこで、夜遅い時間の食事は、胃、カラダ、そしてココロにやさしい、食べてホッとするものが求められていると想定し、野菜を中心とした栄養バランスの良い、即食で簡便性の高い電子レンジ対応のカップスープを開発した。同社の狙いが的中し、20〜30代の女性を中心として好調に売れ行きを伸ばしている。
朝の食べ物というイメージが強いヨーグルトを夜中用にして新たな需要を開拓したのが「コバラ解消 夜中のヨーグルト」だ。日本ハムグループの日本ルナが調べたところ、意外と多くの人が夜間にヨーグルトを食べていることが分かり、ふろ上がりや就寝前の小腹が空いたシーンを狙った商品を開発した。就寝前の飲食はカロリーが気になるので、砂糖を使わず60キロカロリーと低カロリーに抑え、安眠を促しリラックス効果が期待できるというテアニンを加えて夜用であることを訴求した。パッケージは濃い青が基調で、月のイラストを天面や側面に配して夜をイメージさせている。
■時間帯マーケティングを成功させるポイント
時間帯別商品が増えてきた背景には、コンビニエンスストアのほか、駅構内やスーパーなどで夜間や早朝に買い物ができるようになってきたことがある。ただ、「ワンダ モーニングショット」が売れ行きを伸ばした時、後追いで多くの類似商品が出たが、多くが市場に残っていないように、単に時間帯を限定した商品にすればいいということではない。
時間帯限定とはライフスタイルのワンシーンを切り出して、そこに狙いを定めたものだ。商品のコンセプトがターゲットのライフスタイルシーンとマッチすれば、他の商品と比較されことなしに「私のための商品」として選ばれることになる。時間帯別マーケティングではライフスタイルを見抜く洞察力が鍵になる。
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