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製造施設をゾーニングしていくにも単に部屋割りをすれば事足りるというものではありません。製品をつくる事が主目的な空間ですから、何を(What)・誰が(Who)・どのような方法で(How)・どこで(Where)・いつ(When) という4W1Hで計画していくことが必要です。その中でも、どの様な方法で生産していくかという基本方針は計画に先立ち決定しておく必要があります。

生産方法は次の3つに大別されます。
そして順次、何を、何処で、誰が、いつという流れでまとめていく事となりますが、加えて食品工場では衛生管理という視点から、工場内部を衛生面(汚染度合い)により、清浄度・温湿度などに基準を設け、設定水準に応じた区分が衛生管理上求められるためゾーニングの計画に盛り込んでいかなければなりません。
汚染度合いによる区分は汚染区・準清潔区・清潔区となります。

衛生面でのゾーニングの計画手順は、汚染物を扱う汚染区域とそれ以外の、非汚染区(準清潔区・清潔区)に工場エリアを大別する衛生区分から始めます。
汚染区域となる部屋としては保管庫等ですが、外部運搬車両の施設へのアプローチに支配されるため必要面積を決め荷受・出荷場近くに配置することになります。しかし物の出し入れにその都度製造施設エリアを往来しなければならないような施設奥への原料庫や製品庫の配置は交差汚染の危険性が高くなるためゾーニングを見直す必要があります。
次に非汚染区の準清潔区と清潔区の区分ですが、清潔区は隣接する準清潔区にガードされるように配置すること、また作業工程としては汚染区域を通過した作業は前処理室などの準清潔区域と連続すると考えると、後述の物の流れに沿って、
の配置が基本となります。
衛生区のゾーニングは、「工程別作業域区分及び製品の流れ図」などを参考にして整理すると判断が曖昧な場合は参考となります。
施設内の作業工程別に対応したゾーニングは図面上では計画できても、実践段階で注意したいポイントがあります。それは計画した汚染度別のゾーニングとは、単に作業工程を衛生区分での清潔区や汚染区という名称を付したのではないということです。汚染度別に区分したのですから、当然作業区域ごとに落下細菌数の基準値を定め、基準値内の施設衛生管理が必要であると考えられます

・汚染作業区域: 落下細菌数100個以下
・準清潔作業区域:落下細菌数50個以下
・清潔作業区域: 落下細菌数30個以下で、真菌数が10個以下
そう考えると、ゾーニングで求められる要件として、
「区域を固定し、それぞれを隔壁で区画する、或いは床面を色別する、境界にテープをはる等により明確に区画することが望ましい」
という解釈としては、隔壁 or 色別 or テープという選択肢があると考えるのは衛生管理的に無理が生じます。この解釈としては、作業者が施設内をどのようにゾーニングされているのか認識しやすくするための方法が述べられているということであり、床への線引きや色分けが汚染区と清潔区の構造の要件を満たすものではないということです。
すなわち構造の用件として、清潔区は非清潔区から隔壁により区画されているか、クリーンブースなどにより局所クリーン化が図られている必要があるということです。そしてその区分は誰しもが認知しやすいような色分けなどの工夫を凝らすほうが望ましいということになります。