
![]()
「いれない」という視点での診断は動線・バリア施設不備による異物混入の危害を防ぐ施設整備を目的に実施します。
《異物混入》
製品へはいる異物を分類していく方法として、進入由来による分類。天然・人造、動物系・植物系・鉱物系といった材質別の分類。形状や感触による分類の仕方がある。異物混入の危険性を洗い出す目的で目線を変えた診断に取り組む場合にはこれらの分類別の実施も効果が期待できます。

ここでは、原材料由来・包装材由来・製造時混入という進入由来を見てみましょう。
原材料由来は、原材料自体に既に混入している寄生虫や魚の小骨など。
原材料の包装資材のフィルム片やダンボールの固定金物。
包装資材由来は、容器の破片、フィルム片など。
製造時混入は、製造機器部品由来のボルト・ナット・錆など。
製造環境由来の虫・鼠、天井・壁の剥離物など。
従業員由来の、毛髪・ピアスなど。
第2原則の診断を通しては、混入の可能性が危惧されるこれらの異物に対して「いれない」施設環境を整備していくことになります。
原材料由来する異物混入と包装資材由来の異物混入に対しては建物施設の整備では由来自体に対処はできないが、異物を混入している恐れのある物と、異物混入を絶対させてはいけない物との隔離保管の確立と傷みを起こさない保管環境の整備を実施しなければなりません。また建物施設の整備度合いに反比例する製造時混入由来に対する異物混入の危険性に対しては、サニタリーデザイン整備を細部に至るまで実施していくこととなります。
3ない診断は製品を中心に、取り巻く環境に対する危険を排除していくという基本姿勢があります。「いれない」という視点で考えるならば、製品への異物混入の危険性という観点より診断し、施設環境の不備を摘出していく事となります。
すなわち摘出される項目は、サニタリーデザインの構造要件の不備を並べたてたものではなく、現状施設での製造を継続していくにあたり異物混入の危険性に対するものとであることになります。
現場診断にては、部屋の上部を露出した状態の配管があるという状態を不適合として摘出するのではなく、配管に堆積した埃が落下して製品に混入する危険のあることが摘出されなければならないということです。
「いれない」診断は、2つの作業を実施します。
| 製造エリアへ外部から入って来るものに対するバリア施設の不備によって引き起こされる異物混入の危険を洗い出す作業。 |
外部から入るものは侵入と進入に分類されます。
侵入は作業エリアへ招かざる客として不法に入り込もうとするもので施設環境としてはそれを阻止しなければなりません。
進入に対しては来ることを拒むわけではないが、要らぬものを持ち込まれないような施設環境でなければなりません。
バリア施設の不備とは侵入を阻止できない構造や不要なものを持ち込まれやすい構造・システムということになりますので、診断では侵入箇所や経路の洗い出しと、者・物等の進入時の持ち物検査のチェック漏れを洗い出すこととなります。
| 製造エリアの各部屋において現状のサニタリーデザイン不備によって引き起こされる異物混入の危険箇所を洗い出す作業。 |
サニタリーデザインの不備は異物の落下・飛散による混入の危険性をはらみます。落下は上から落ちてくる埃・水滴・黴・錆・建材等、飛散は破損による建材等のように混入の危険性の有るものが具体的に直感的に思い浮かびますが診断は先入観を持って行うと見落とす危険性が有りますから、落下や飛散という異物が混入する事象を分類し、さらに形状・色・感触といった分類による診断を実施すると漏れのないスムーズな診断が行えます。
ここでの診断作業として難しいのは、天井がペンキ塗装されていて確かに剥がれ落ちて混入の危険性は有るが、1週間前に塗りなおしたばかりだというケースです。この場合は危険性としては摘出しておきます。ただし改善を実施するかの判断は次の段階にゆだねます。
